Wahoriサイト
語学学習ゲームのベンチャーのための、3言語のピッチサイトと投資家向け概要、そして資金調達のためのウェブプレゼンスです。
WAHORI
English Is How You Survive
- 言語数(EN/AR/JP)
- 3
- 公開ページ数
- 4
- 依存パッケージ数
- 6

- クライアント
- Wahori
- 業種
- ゲーム · 語学学習
- 依頼内容
- 資金調達ラウンドのためのウェブプレゼンス
- ステータス
- 進行中 — v0公開済み
- 期間
- 2026年6月〜7月 · v0まで約3週間
- 対応範囲
- 3言語のランディングサイト、投資家向け概要、進捗ログとポータルの枠
01 概要
クライアントは誰か
Wahoriは、創業者が率いるゲーム開発のベンチャーで、英語が生き抜く手段になる、癒し系の生活シミュレーションを開発しています。『どうぶつの森』に通じるぬくもりで、本格的な言語習得を包んだゲームです。土台にあるのは「フリーズ」。英語を7年間勉強して、バンクーバーに降り立ちます。するとタクシーの運転手に「What nationality are you?」(国籍はどちらですか)と聞かれます。教科書で習った「Where are you from?」(出身はどこですか)ではない、その質問に、あなたは固まってしまいます。ローンチ市場はアラビア語と日本語の話者で、ベンチャーは友人・家族・エンジェル投資家からの調達ラウンドで、ゲームをクローズドアルファまで運ぶ資金を集めています。今回の依頼は、その資金調達のためのウェブプレゼンスでした。
02 課題
どんな課題を抱えていたか
アーキテクチャと確信ばかりでできているゲームは、体感してもらわなければ資金が集まりません。Wahoriの核となるインサイトは、「フリーズ」の瞬間は確かに存在すること、教科書の英語は語用論の面で通用しないこと、アプリが教えないことをゲームなら教えられること、の3点です。ただ、これは資料を見ている間はうなずけても、1時間後には忘れてしまう話です。必要だったのは、訪問者に「フリーズ」を読ませるのではなく、体験させるサイトでした。
資金を集めるために必要だったのは、機能一覧ではなく感覚
中核となる主張は、資料を見ている間はうなずけても、1時間後には忘れてしまいます。サイトは、訪問者に「フリーズ」の瞬間の説明を読ませるのではなく、体験させる必要がありました。
2つの読み手、1つのブランド、正反対のニーズ
アラビア語や日本語を話すプレイヤー候補には、自分の言語が飾りとしてちりばめられるのではなく、敬意をもって扱われていることを見せる必要がありました。投資家候補には、中核となる主張、市場、優位性、ロードマップ、資金調達の条件を、スクロール体験ではなく資料のように整理して示す必要がありました。
友人・家族からの資金調達に、信頼性を裏付ける基盤がない
ベンチャーには、更新の合間にも勢いを示す公開の進捗ログと、出資してくれた人たちが調達額、計画に対する配分、ランウェイを確認できる非公開のポータルが必要でした。初期段階の資金調達の熱を保つための、透明性です。
ウェブプレゼンスがまったくない
投資家向け資料はピッチデックだけでした。資金調達のためにリンクで案内できる入口がなく、プレイヤー候補が、ゲームとして形になる前に製品の核となる考えに触れる手段もありませんでした。
03 解決策
どう解決したか
サイトは、3つの顔を持つ、小さく丁寧に作り込んだNext.jsアプリケーションとして作りました。ランディングページは、舞台にのせた「フリーズ」です。5つのスクロール連動シーンはすべて、Motion v12のスクロール系プリミティブだけで動いています。ほかのプロジェクトで使っている、より重いGSAPとLenisの構成をあえて採用しなかったのは、必要なのはスクロール連動のシーンであり、本格的なアニメーションのタイムライン管理ではなかったからです。
このサイトのアラビア語と日本語は、飾りではなく、サイトを支える要素です。どのフレーズも本物で、確認済みで、文脈上も正しいものです。コードベースにも、ダミーテキスト(Lorem ipsum)は使わない、飾りにしない、というルールが明文化されています。サイト全体が3つの言語で動き、英語がデフォルトで、アラビア語と日本語は正式に対応したロケールです。アラビア語では右から左のレイアウトにも完全に対応しています。リクエスト単位のプロキシが、初回訪問時にブラウザーのAccept-Languageヘッダーを読み取り、最も合致するロケールをCookieの初期値として設定するため、アラビア語を話す訪問者は、言語切り替えの操作をしなくてもアラビア語のページに着きます。
/pitch のピッチページは、投資家向け概要を資料の形にしたものです。課題、インサイト、プロダクトの一場面、なぜ今なのか、優位性、市場、4フェーズのロードマップ、チーム、資金調達の条件を並べています。この先を見据えたページがさらに2つあります。/progress の公開進捗ログと、/investors の非公開の投資家ポータルです。どちらもv0では設計済みの枠として公開し、機能は次のイテレーションに回しているため、URLも見せ方も期待値も、初日から揃っています。
- FE Next.js 16 ランディング + ピッチ Motion v12静的ファースト
- PX proxy.ts ロケール判定 Accept-LanguageCookieの初期値設定
- i18n LocaleProvider AR / JP + RTL 3ロケール確認済みコンテンツ
- Next.js 16
- React 19
- TypeScript
- Tailwind CSS v4
- Motion v12
- Fraunces / Figtree
- Noto Naskh Arabic
- Noto Sans JP
04 プロジェクトの流れ
主なマイルストーンと期間
フェーズ1 2026年6月22日〜29日
デザインシステムと物語の構成
ビジュアル言語として、紙、インク、テラコッタ、セージ、琥珀色、グレインのオーバーレイ、可変フォントの軸を独自に設定したディスプレイ書体を定めました。加えて、5シーンのランディングの物語と、スクロールの演出方針も固めました。
フェーズ2 2026年6月29日〜7月8日
ランディングページとピッチページの構築
ワイプとスクロールのシーンを含むランディングの全シーケンス、11セクションの投資家向け概要、ナビゲーション、フッター。
フェーズ3 2026年7月8日〜15日
多言語対応と関連ページ
3言語対応のレイヤー(ロケール判定、Cookieによる保持、RTL、翻訳辞書、確認済みのアラビア語・日本語コンテンツ)に加え、進捗ログと投資家ポータルの枠、アクセシビリティの確認を行いました。
次 未定
進捗ログ、認証、インフラ移行
進捗ログのフィード、投資家ポータルのマジックリンク認証、そして最初のホスティングから統合したインフラへの移行を予定しています。
05 直面した壁と対処
どんな壁にぶつかり、どう乗り越えたか
感覚をスクロールで体験できるものにする
課題「フリーズ」は、学んだことと実際に口から出る言葉とのギャップを、訪問者が体験して初めて成り立ちます。見出しの並んだセクションだけのページでは、その感覚を舞台にのせることはできません。
解決策ページをセクションではなく、入場と退場のあるシーンとして扱いました。教科書のカードが先に現れ、本当の質問は違った響きで届き、解決のシーンが、製品ならこう答える、という形で応えます。土台は、再利用できるワイプ、フェード、スクロールのプリミティブです。
本物の言語を誠実に使うのは、飾りとしてちりばめるよりずっと難しい
課題英語で作られたサイトに入れるアラビア語や日本語は、たいてい飾りになってしまいます。ひどい場合は、チームの誰にも読めない間違った文章が、そのまま載っています。学習者の母語を尊重することを売りにする製品のピッチサイトに間違ったフレーズがあれば、自己矛盾になってしまいます。
解決策正しさはコードベースのレベルで担保しています。単一のコンテンツファイルにアラビア語・日本語のフレーズをすべて集め、ローマ字表記と文脈を添えています。さらに、追加するフレーズは必ず確認し、文脈上も正しいものにすること、という注記を付けています。
右から左への対応は、見た目の調整ではなく、構造から作り込む必要があった
課題アラビア語は、文字列を差し替えれば済む話ではありません。文書の向きが反転するため、レイアウトも配置も言語切り替えも、その反転に耐える必要があります。
解決策ロケールの状態は1か所(Cookie)に置き、リクエスト層でブラウザーの設定から適切な初期値を設定し、プロバイダーを通して渡すことで、すべてのコンポーネントが3つのロケールで正しく表示されます。
2つの読み手、1つのサイト、妥協なし
課題コンシューマー向けの物語と投資家向けの資料は、正反対のものを求めます。没入感と、流し読みのしやすさです。
解決策2つを「/」と「/pitch」に分けたことで、それぞれが本来の姿でいられ、共通のヘッダーやフッターとデザイン言語が、1つのブランドとしてまとめています。ピッチページは、投資家が流し読みするため、あえて「たまたま美しい資料」のように読ませています。
豊かなアニメーションは、たいていアクセシビリティと相性が悪い
課題豊かなスクロール連動アニメーションと「動きを減らす」設定への対応は、しばしば両立しにくいものです。アニメーションするコンポーネントはそれぞれが個別に対応を覚えておく必要があり、忘れてしまうこともあります。
解決策「動きを減らす」対応は、最初から全体に共通するルールとして作られています。訪問者が動きを減らす設定にしていると、アニメーションするすべてのコンポーネントが、個別に処理するのではなく、すぐに最終状態へ切り替わります。
06 Before / After
プロジェクト前後の状況の比較
| Before | After |
|---|---|
| ウェブプレゼンスなし | 製品の核となるインサイトを舞台にのせた、物語型のランディングサイト |
| 投資家向け資料はピッチデックのみ | リンクで共有できる公開の投資家向け概要:中核となる主張から資金調達の条件まで |
| 言語の信頼性を示すものがない | 確認済みのアラビア語・日本語コンテンツと、RTL対応の完全な3言語サイト |
| ローカライズなし | ロケールの自動判定と、ユーザーの選択の保持 |
| 資金調達の基盤は、メールのやり取りだけ | 枠として設計した進捗ログと投資家ポータル、全機能の実装に向けたロードマップ |
| アクセシビリティの保証なし | 「動きを減らす」設定へのサイト全体での対応、翻訳済みの多言語コンテンツ、AAのコントラスト比 |

07 クライアントにもたらした成果
クライアントはどんな価値を得たか
- 言語数
- 3
- EN · AR · JP、すべて正式対応
- 公開ページ数
- 4
- / · /pitch · /progress · /investors
- スクロールシーン
- 5
- 「フリーズ」を最初から最後まで舞台にのせた
- 依存パッケージ
- 6
- ほぼ無料で運用 · バックエンドはまだなし
資金調達に、リンクで案内できる入口ができた
ピッチデックを添付する代わりに、ベンチャーは、課題がひとりでに伝わるリンクを送れます。資金調達の条件は1ページ先にあり、中核となる主張の全体像とあわせて示されます。サイトの作り込みそのものが、説明しているゲームをこのチームなら作れる、という説得力になっています。
どちらのローンチ市場も、自分たちが真剣に扱われていると感じられる
アラビア語や日本語を話す人は、自分の言語のページに自動的にたどり着きます。バイリンガルの友人が実際に口にするような本物のフレーズを読み、自分の文字が正しく組まれているのを目にします。この製品にとってサイトは、価値観の説明にとどまらず、その実証になっています。
投資家対応の下地を、必要になる前に整えた
進捗ログとポータルは、枠として設計した「約束」の形で用意してあります。投資家は、透明性がどこに置かれ、何が見えるようになるのかを把握できます。それがラウンドの空気を決めながら、v0は認証やフィードのインフラを待たずに公開できます。
ほぼ無料で運用でき、育てやすい
依存パッケージはわずかで、独自のバックエンドはまだなく、ページは静的ファーストです。重い部分(フィードやポータルの認証)は、中途半端なスタブで済ませず、整った次のステップとして準備しています。
08 得られた学び
このプロジェクトから何を学んだか
課題は説明せず、舞台にのせる
このベンチャーの最大の資産は、市場の誰もが経験したことのある瞬間です。それを再現するシーンとしてランディングページを作ったほうが、どんな説明文よりもコンバージョンにつながりやすくなります。
言語への敬意が製品なら、それはウェブサイトの仕様でもある
アラビア語・日本語の正しさを、コンテンツファイルの一元化、フレーズの確認、文脈の必須化というコードベースのルールにしたことで、サイトが自らのピッチを裏切る事態を防げました。
デザインが本当に必要とするアニメーションの技術スタックを選ぶ
スクロール連動のシーンに、GSAPのツール一式までは必要ありませんでした。より軽量なライブラリのおかげで、バンドルは小さく、考え方もシンプルに保てました。プロジェクトをまたいで同じ道具を使い続ける習慣より、プロジェクトごとに道具を選ぶほうが勝ります。
次に来るものの「枠」を先に公開する
進捗ページとポータルページは、よく設計されたプレースホルダー(正しいURL、正しい見せ方、正直な「近日公開」)があれば、公開を遅らせることなく、説明責任と期待を生み出せることを示しています。
アクセシビリティは、全体に共通するルールにすれば規模が拡大しても保てるが、コンポーネントごとの対応では保てない
すべてのアニメーションを対象にした「動きを減らす」ルール1つなら検証できますが、40通りの個別実装は検証しきれません。
フレームワークがエコシステムの知識より速く進むときは、警告をリポジトリに書き込む
このサイトが動いているNext.jsは、これまでの経験とは作法が異なるほど新しいリリースです。リクエストのミドルウェア層そのものが、proxy.tsに名前を変えました。今後このコードベースに関わる全員に、まず同梱のドキュメントを確認するよう促す2行のメモを置いたことで、「前のプロジェクトでは動いた」という種類の間違いをまとめて防げました。
デプロイ済みv0で公開中 · 実際のスクロールシーン
画面
3つの言語で「フリーズ」を舞台にのせた画面と、その裏にある投資家向け資料です。クリックすると拡大します。











